ロースかつは肉厚でちょうどいい感じに脂身が混じっている。自家製の甘辛いソースをつけてほおばると、サクサクの衣を歯が突き抜けた次の瞬間からうまみたっぷりの肉汁と脂とがじゅわーっとあふれ出てくる。"ジューシー"とはこういう肉のことを言うのだと思い知らされる。へれかつの但し書きに「脂身が苦手な方に」と書いてあるが、このロースかつの脂身なら誰でも食べられるだろう。
そのへれかつは通常の一口かつタイプではなく、一本で揚げたあとに輪切りにしてある。うまさを殺さない絶妙の揚げ加減である証拠に、運ばれてきたときにはまだ中央に桜色の部分が残っている。こちらも厚みがあり、存分に豚肉のうまみを味わえる。
「玄関アプローチは両脇とも池でございます。足元には十分ご注意ください。」とホームページにあるように、門から入り口までの通路は色とりどりの鯉が泳ぐ池の上に浮かんでいる。酒を飲んでふらつくと危ないかもしれない。もっとも、日本人ならこの店では酒は飲まずに、白飯とともに絶品の肉を味わってもらいたい。



